「介護職=低賃金・高離職率」というイメージを持っていませんか?実は近年、待遇改善が進み、離職率も他産業と大きく変わりません。人から直接感謝されるやりがいと、将来役立つ資格・経験が得られる介護職。今回は、若手世代にこそ知ってほしい「介護職のリアルな現在地」を解説します。
介護職の給料は本当に安い?
結論からいうと、全産業平均と比べれば低い傾向はありますが、賃金は少しずつ上がっています。
厚生労働省が令和7年の「賃金構造基本統計調査」を基にまとめた資料では、賞与を月割りで含めた介護職員の給与は、月額31.4万円でした。全産業平均(役職者を除く)は月額39.6万円で、8.2万円の差があります。
ただし、この31.4万円は手取り額ではありません。実際の給与は、年齢、勤続年数、資格、夜勤回数、施設の種類などで変わります。
厚生労働省の令和7年度速報では、処遇改善加算を取得した事業所の常勤介護職員は、平均給与額が6,840円(2.0%)増えました。資格手当や昇給制度が整った職場なら、経験とともに収入を伸ばすことも目指せます。
出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査による介護職員の賃金について」、厚生労働省「令和7年度介護職員等の職場環境や処遇に関する実態調査」
介護職を辞める人が多いと感じられる理由は?
給料だけではなく、職場の人間関係や施設・事業所の運営方針も大きく関係しています。つまり、「介護職が合わない」というより、働く施設や事業所との相性が原因になっている場合もあります。
介護労働安定センターの令和5年度調査では、直前の勤務先を辞めた介護職員が挙げた退職理由の上位は、次のとおりでした。
介護は利用者さんの生活をチームで支える仕事です。相談しにくい職場では負担が大きくなりますが、困ったときに助け合える職場なら働きやすさは変わります。
出典:介護労働安定センター「コミュニケーション(職場の人間関係)」、介護労働安定センター「令和7年度 介護労働実態調査結果の概要」

介護職を長く続けている人や、働きやすい職場には、
次のような共通点があります。
長く続けるために大切なのは、我慢強さよりも「自分に合う職場を選び、周囲に相談しながら成長できること」です。
令和7年度調査では、「働きやすい」と感じる人が67.5%、「働きがいがある」と感じる人が63.2%でした。介護職を長く続けるには、仕事内容だけでなく、職場環境や人間関係も重要です。
新人教育、相談体制、人員配置、福祉用具やICTの活用など、事業所側の環境も大きく影響します。
介護職には将来性がある?若い人にもおすすめできる?
少子高齢化が進む日本では、介護を必要とする人が増える一方、支える働き手は減少していくため、今後、約57万人の介護職員を新たに確保する必要があるとされており、これからも社会に必要とされる仕事です。
厚生労働省の推計では、必要な介護職員数は2022年度の約215万人から、2040年度には約272万人へ増える見込みです。今後、約57万人の介護職員を新たに確保する必要があるとされており、若いうちから経験を積み、長く活躍しやすい業界といえます。
AIや介護ロボットなどの技術は急速に進歩していますが、介護の仕事をすべて機械に置き換えることは難しいと考えられます。利用者さんの表情や声の変化から体調を読み取ること、不安な気持ちに寄り添うこと、その人に合わせて声をかけることは、人だからこそできる大切な支援です。
今後は、AIや介護ロボットが記録作業や移動をサポートし、職員は会話や心のケアなど、人にしかできない仕事へ集中する働き方が広がっていくでしょう。デジタル技術に慣れた若い世代が活躍できる場面も、さらに増えると考えられます。
介護福祉士などの資格を取得すれば、現場のリーダーや相談員などへ仕事の幅を広げることも可能です。将来も必要とされる技術と資格を身につけたい人や、誰かの役に立つ仕事がしたい人にとって、介護職はおすすめできる選択肢の一つです。

高校生が介護職の求人を選ぶときに確認したいこと
求人票の月給だけで決めず、職場見学で働く人と教育体制を確認しましょう。
確認したいポイントは、次のとおりです。
・基本給と手当の内訳
・夜勤の回数
・年間休日
・残業時間
・資格取得の支援制度
・新人教育の担当者
・困ったときの相談先
求人票に記載されている月給には、夜勤手当や固定残業代が含まれている場合もあります。
「月給が高いから」という理由だけで決めず、実際の働き方まで確認することが大切です。
職場選びには、職場見学の準備と確認ポイントや高校生のための資格入門も参考になります。実際の求人は愛知県の高卒採用企業一覧から確認できます。
同じ介護職でも、施設の種類、職員同士の関係、教育方法は異なります。見学では若手職員の表情や声の掛け合いにも注目し、質問しやすい職場かを確かめましょう。
よくある質問
Q1. 無資格・未経験でも介護職に就職できますか?
はい、無資格・未経験から応募できる求人もあります。入社後の研修や資格取得費用の補助があるかを確認しましょう。
Q2. 介護職の給料を上げるにはどうすればいいですか?
介護福祉士などの資格取得、夜勤やリーダー業務への挑戦、経験年数に応じた昇給が主な方法です。ただし、資格手当や昇給制度は事業所によって違うため、求人票と就業規則を確認してください。
Q3. 自分が介護職に向いているか、どう判断できますか?
人の話を聞き、相手に合わせて工夫することが好きな人は強みを生かせます。職場見学や体験で仕事との相性を確かめましょう。
まとめ:介護職を長く続けるには何が大切?
介護職の給料は全産業平均より低い傾向があるものの、賃金改善は進んでいます。また、離職率は全産業より特別に高いとは言い切れません。職場選びを丁寧に行えば、資格と経験を積みながら長く活躍できる仕事です。
人と関わることが好きな人、直接感謝される仕事がしたい人、将来に役立つ資格を身につけたい人は、介護職を選択肢に入れてみてください。職場見学で「誰が教えてくれるか」「困ったときに誰へ相談できるか」まで確認すると、自分に合う職場を見つけやすくなります。

カケハシplusにはどんな介護・福祉企業が掲載されている?
カケハシplusでは、介護や生活支援の仕事内容、職場の雰囲気、先輩社員の声を企業ごとに確認できます。
- 株式会社福祉の里:施設介護や訪問入浴を行い、未経験から介護福祉士を目指した先輩も活躍しています。
- 社会福祉法人福田会:特別養護老人ホームの介護員や障害者施設の生活支援員として、チームで利用者さんを支えます。
- 社会福祉法人昭徳会:介護施設など幅広い福祉施設を運営し、資格取得支援や若手職員の交流にも力を入れています。
- 特定非営利活動法人ユートピア若宮:居宅介護や相談支援を通じて、障害のある方の自分らしい生活を支えています。
募集職種や応募条件は変わる場合があります。興味のある企業は、各企業ページで最新情報を確認してください。職場見学の準備と確認ポイントも参考にすると、企業を比較しやすくなります。
