
「高卒で就職を考えているけど資格って必要なの?」
就職活動で高卒者が大卒者と競争する場合、資格を持っていると有利になることがあります。
また、資格を取得することで給与が高くなったり、同期よりも早く昇進できたりと、キャリアにプラスになる場合も多いでしょう。
この記事では、高卒で就職を考えている学生の皆さんに、資格取得は必要なのかについて分かりやすく解説していきます。
資格って取る必要があるの?

そもそも資格って取る必要があるの?そう思われる人もいるのではないでしょうか?
実は、希望する職種によって資格を取得しておくことにより有利となる事があります。
公務員
特別な資格が必要な建設作業員や土木作業員など
特に採用の際に書類選考で多くの就活生と差別化をしたい場合、関連資格を取得していることは大きなアピールポイントになります。
また、資格取得ができなかったとしても学習の過程で身につく知識やスキルは、実際の仕事の現場ですぐに活かせることが多く、自分自身の可能性を広げるという観点でも資格取得は有効です。
さらに、勉強をすることで「この分野なら自信がある」という自身が持てるので、就職活動での選択肢が増えるだけではなく、将来のキャリアチェンジにも役立つことがあります。
資格の種類と選び方

資格は非常にたくさんあり、どの資格を取得すれば良いのか迷ってしまいますが、まずは以下の点を確認しながら自分自身に必要な資格を見つけましょう。
将来の夢に役立つ資格であるか
興味や関心のある資格であるか
目指している就職先があれば、その職場で必要とされている資格取得を目指しましょう。
また、税理士や消防士など将来の夢がある場合は、その職業に必要な資格を調べて資格取得を目指すのも良いです。
資格によっては、年齢制限や職務経歴などが必要となるものも存在しますが、その場合は学習をしておくだけでも就職活動時の自己アピールに使う事ができます。
「目指している就職先もないし、将来の夢もない」
そのような場合は、興味や関心のあるものに関する資格を取得してみると良いでしょう。
就職活動時に希望職種と直接関係のない資格を取得していたとしても、履歴書に記載しておくことで採用担当者の目を引くことができ、面接時の話題となって会話が弾むきっかけになることもあるでしょう。
資格取得=就職に有利とは限らない

資格の取得は就職活動において武器の一つになりますが、それだけで採用が保証されるわけではありません。
企業は資格以上に、応募者の「人間性」「コミュニケーション能力」「意欲」を重視しているため、面接では資格の知識よりも、その資格をどのように活かせるかという姿勢や、仕事に対する熱意が重要となります。
また、業界や職種によっては、資格よりも実践的なスキルや経験を求める傾向があります。
つまり、資格は武器の一つではありますが万能ではありません。
企業は資格と人間性のバランスや、仕事への適性を総合的に判断して採用を決めるのです。
高校生におすすめの資格
高卒で就職を目指す人におすすめの資格を紹介します。
ITパスポートやCADなどの専門職向けの資格
介護職員初任者研修や販売士などのサービス業向けの資格
日商簿記検定

地元の中小企業の事務員を目指している人は、日本商工会議所が主催をしている日商簿記検定3級の取得がおすすめです。
日商簿記検定3級は、経理や一般事務の基礎的な部分が身に付くため、就職活動前に取得をしておくと大きなアピールポイントになります。
秘書技能検定試験

秘書技能検定試験は、ビジネスマナーや一般常識を学べる検定なので、秘書だけではなく事務職や接客業など様々な職業で役にたつ資格です。
「職種は決まっていないけど、何か武器になる資格が欲しい」
と考えている人におすすめの資格です。
まずは、秘書技能検定試験3級の取得を目指してみましょう。
ITパスポート

IT企業への就職を目指している人は、ITパスポート試験の取得がおすすめです。
ITパスポート試験を取得することにより、ITに関する基礎的な知識や身に付くため、就職活動前に取得しておくと大きなアピールポイントになります。
また、近年ではIT化が進んでいるため事務職や営業職を目指している人でも、取得して損はない資格となってきています。
CAD利用技術者試験

製造や建築業界の設計業務を目指している人は、CAD利用技術者試験の取得がおすすめです。
CAD利用技術者試験は、建築図面を作成するCADというソフトの実技能力を認定する試験で、試験内容によって難易度が違います。
まずは、CADの基本的な知識を問われる2次元CAD利用技術者試験基礎の取得を目指しましょう。
介護職員初任者研修

介護職を目指している人には、介護職員初任者研修の取得がおすすめです。
介護職員初任者研修とは、ホームヘルパー2級試験が2012年度に廃止されたことにより、代わる資格として誕生した資格試験です。
介護の基礎から応用まで学ぶことができ、取得することで給与が高くなる傾向があるため、介護職を目指している人にとって有益な資格と言えます。
リテールマーケティング検定試験(販売士)

小売業や流通業界への就職を目指している人には、リテールマーケティング検定の取得がおすすめです。
リテールマーケティング検定とは、小売業や流通で必要とされている知識や販売技術、マーケティングなどの知識が身に付く資格で、2015年に販売士から名称変更されました。
まずは、マーケティングの基本的な知識が身に付く3級の取得を目指しましょう。
資格取得のメリットとデメリット

高卒で資格を取得する場合、様々なメリットとデメリットがあります。
これらを踏まえた上で、自分に合った資格を選びましょう。
資格取得のメリット
同じ高卒の就活生の中で、関連する資格を持っていると試験官への大きなアピールになり、面接に進む確率が高まります。
さらに、ITパスポートやCAD利用技術者試験などの専門的な資格は、入社してすぐに活かせるスキルの証明となり、企業側として指導するコストの削減につながるため、採用の大きな決め手になる可能性が高いです。
また、多くの企業では特定の資格を保有していると、資格手当と言って通常の給与にプラスして手当が貰える場合があります。
資格取得のデメリット
資格取得には学習時間と受験料や教材費などの費用がかかるため、就職活動と並行して取り組む場合、負担が大きくなってしまう場合があります。
さらに、資格取得をしただけではすぐ即戦力になるわけではないため、職種によっては企業側で資格取得の有無を重視していない場合があります。
また、一部の資格では時間の経過とともに価値が下がってしまったり、法律や技術の変更に伴い学習をして身につけたスキルが使えないといった場合もあります。
資格取得のための効率的な学習方法

限られた時間を効率よく使って資格取得を目指すために、以下のポイントに気をつけて学習をしてみましょう。
適切な参考書や問題集を使って学習する
スケジュールを立てて学習を行う
オンライン講座や無料コンテンツを活用する
オンライン講座は場所や時間を選ぶ必要がなく学習ができるのが大きなメリットです。
動画の倍速再生機能を活用することで、理解しやすい部分を倍速で視聴できるため、限られた学習時間を有効的に使うことができます。
最近では、Youtubeで様々な資格試験学習に関する動画が配信されているため、有料でオンライン講座を受講しなくても学習できる場合があります。
有料でオンライン講座を受講する場合は、必ず合格実績や口コミを確認して、質の高い講座を選択しましょう。
適切な参考書や問題集を使って学習する
参考書や問題集を購入して学習をする場合、法改正などで試験内容が変更される場合があるため、最新版の教材や問題集を購入するようにしましょう。
複数の出版会社から参考書や問題集が販売されている場合は、Amazonなどのレビューを参考にして評判の良い教材を購入しましょう。
また、過去問を解く場合、出題傾向を把握するために最低3年分の過去問は解くようにしましょう。
スケジュールを立てて学習を行う
学習を始める前に必ず、資格試験までのスケジュールを立てましょう。
「この日までに⚪︎ページまで学習する」
など小さな目標を立てて達成感を味わえるようにしたり、週1日は学習したことを復習できる日を作ることで、学習期間の持続や記憶の定着に結びつきます。
また、学習管理アプリを利用することで学習時間が可視化できたり、アプリの機能を活用することで同じ目標を立てて頑張っている仲間を、見つけることができる場合があります。
まとめ

高卒で就職を考えている場合、目指す職種によっては資格を取得しておいた方が有利になることがあります。
資格を持っていれば、他の応募者との差別化ができますし、採用担当者の目にも留まりやすくなり、自分自身の大きなアピールポイントになります。
しかし、高校生活の限られた時間内で資格取得のための学習を行うのは簡単ではないため、計画的かつ効率的よく学習を進める事が重要です。
資格取得は就職に有利なだけではなく、自分自身の成長にもつながります。
新しい知識やスキルを身につけると、将来の可能性を広げることができるので、焦らず自分のペースで学習を進めていきましょう。