
ハローワークに募集が来ない理由
「ハローワークに求人を出しているのに、まったく応募が来ない」「掲載しているだけで終わってしまっている」――。
このような声は、特に中小企業の採用担当者からよく聞かれます。
求人を無料で掲載できるという点では非常に魅力的なハローワークですが、実際には応募につながらないケースが少なくありません。
その背景には、いくつかの理由があります。
求職者の属性と企業のニーズが合っていない
ハローワークには、主に以下のような求職者が多く登録しています。
■地元で働きたいと考えている人
■長期間離職していた人
■転職回数が多い人
■中高年齢層(40代~60代)
一方、企業側が求めているのは「即戦力となる若手人材」「実務経験のある人材」などであることが多く、求職者とのミスマッチが起きやすい傾向があります。
求人票の内容が伝わりづらい
ハローワークの求人票は、フォーマットが決まっており、自由に情報を表現することができません。
文字だけの情報では、職場の雰囲気や一緒に働く人たちの様子、やりがいなどが伝わりにくく、求職者に「この会社で働くイメージ」が湧きづらくなります。
求人情報が埋もれやすい
ハローワークには毎日大量の求人が登録されます。
同じような業種・職種・条件の求人が並ぶ中で、自社の求人が埋もれてしまうことも少なくありません。
目立つ工夫がしにくいため、求職者の目に留まる確率が下がってしまうのです。
「古い求人」と思われてしまう
求人票の内容を長期間更新していないと、求職者からは「この求人、まだ募集しているのかな?」「長く決まっていないということは、何か問題があるのかも…」と、ネガティブな印象を持たれることもあります。
このように、ハローワークに掲載しているからといって、自然と応募が来るわけではありません。
特に、企業の魅力や働くイメージが伝わりづらいことが、応募の少なさにつながっていることが多いのです。
「ハローワーク=最後の手段」というイメージ
求職者の中には、「ハローワークは仕事に困っている人が行く場所」「他の求人媒体では決まらなかった人が行くところ」といった固定観念を持っているケースもあります。
このようなイメージから、企業がいくら魅力的な求人を出していても、「あまり良い条件じゃないのかも…」「働きやすい会社なら他で見つかっているはず」といった先入観でスルーされる可能性があるのです。
特に若年層や都市部の求職者は、SNSや求人アプリ、スカウト型の転職サイトなど、より“今っぽい”情報源に信頼を置く傾向が強いため、ハローワークだけに頼る戦略は限界があると言えます。
ハローワークの課題とは

ハローワークは、国が運営する公共の就労支援サービスであり、求人掲載が無料でできるという大きなメリットがあります。
しかし、採用活動の成果を上げるには、いくつかの明確な課題も存在しています。
求人票の表現に制限がある
ハローワークの求人票は、基本的にテキストベースの情報で構成されており、写真や動画、カラフルなデザインなどを使うことはできません。
そのため、どの企業の求人も似たような印象になりやすく、自社の魅力を十分に伝えることが難しくなっています。
職場の雰囲気や文化が伝わらない
求職者が応募を決める際に気になるのは、仕事内容だけでなく「どんな人が働いているのか」「雰囲気は自分に合いそうか」といった職場の空気感です。
しかし、ハローワークの求人票ではこうした“企業の個性”を伝える情報がほとんど掲載できないため、応募の決め手に欠けてしまいます。
求人票の作成・更新に手間がかかる
ハローワークへの求人掲載には、担当窓口とのやりとりが必要です。
掲載のための書類作成や内容確認、承認までに数日かかる場合もあり、スピード感のある採用活動には向いていません。
また、掲載後の修正や更新も都度対応しなければならず、担当者の負担になることもあります。
マッチング精度が高くない
ハローワークの検索機能は、主に勤務地・職種・給与などの基本的な条件に限られており、企業のカルチャーや働き方、価値観といった要素を求職者にうまく伝える仕組みが整っていません。
そのため、応募があっても入社後にミスマッチが起こりやすいという問題もあります。
こうした課題を踏まえると、ハローワークは「まず求人を出しておく場所」としては有効でも、“応募したくなる”情報をしっかり届けたい企業にとっては物足りない面があると言えます。
求人を増やすためにできる工夫

ハローワークを利用しても応募が来ないと感じる場合、少し視点を変えた工夫を加えることで、応募数が改善することがあります。
ここでは、求人を増やすために企業が取り組める具体的なポイントをご紹介します。
求人票を「見直す」だけで印象が変わる
ハローワークの求人票はフォーマットに制限がありますが、その中でも工夫できる余地はあります。
■仕事内容をより具体的に書く
→「営業」ではなく、「既存取引先への訪問と、新商品の提案営業」など。
■応募者が不安に思う点を補足する
→「未経験者歓迎」と書くだけでなく、「3カ月の研修期間あり。初めての方も安心して働けます」など。
■職場の雰囲気が伝わる言葉を使う
→「アットホームな職場」ではなく、「毎週チームでランチ会を実施しています」など、具体的な日常の様子を盛り込む。
求職者は、求人票のわずかな言葉の違いから「この会社なら自分に合いそう」と感じるものです。
“採用力”は「見せ方」で大きく変わる
多くの企業が、「応募が来ない=待遇や条件が悪いせい」と考えがちですが、実際は“伝え方”で大きく印象が変わります。
例えば、同じ内容でも以下のように書き換えるだけで、求職者の興味を引きやすくなります。
単なる事実の羅列ではなく、「その条件がどんな価値を生み出すか」を言語化することで、応募者の共感を得ることができます。
「写真」「人の声」で信頼感をつくる
求人票だけでは伝えきれない、企業の雰囲気や魅力を“見える化”することが応募のカギです。
以下のような情報を補足するだけで、ぐっと応募ハードルが下がります。
■社内の写真(オフィス・作業風景・集合写真など)
■実際に働いている社員の声(インタビュー・コメント)
■1日のスケジュールやキャリアステップの事例
■社長や上司の人柄が伝わるようなストーリー
「ここで働く自分」をイメージできると、求職者は応募に踏み切りやすくなります。
中小企業ほど「会社の顔」を出すべき理由
大手企業と比べて知名度が低い中小企業にとって、信頼を得るために重要なのは、「会社の顔」が見えることです。
■社長やリーダーが自ら語る“採用への思い”
■実際に働く社員が感じている“やりがい”や“働きやすさ”
■どんな未来を描けるのかという“キャリアのストーリー”
これらを写真やインタビュー、動画で届けることで、「この会社、ちゃんとしてそう」「雰囲気がいいな」と、第一印象がぐっと良くなります。
ハローワーク“だけ”に頼らない
ハローワークの掲載は“入口”として有効ですが、それだけで勝負するのは難しい時代になっています。
応募数を増やすためには、他の情報発信チャネルとの併用がおすすめです。
■自社の採用サイトやSNSでの発信
■地元メディアやフリーペーパーへの掲載
■写真・動画・インタビュー記事などを通じた「働くイメージ」の発信
■特定の層(主婦、若年層など)に届く求人メディアの活用
こうしたメディアを組み合わせて「会社の魅力を伝える設計」を行うことで、応募者の母数を大きく増やすことができます。
採用は「広報活動」であるという視点
採用活動は、単に人を集める作業ではなく、「自社を知ってもらう広報活動」として捉えることが成功への第一歩です。
自社の強みや雰囲気、未来への想いを発信していくことで、求職者との“信頼関係”が生まれます。
カケハシプラスでは、求人票だけに頼らず、写真・動画・言葉を通して“採用広報”をお手伝いしています。
まとめ 〜「伝え方」を変えれば、応募は増やせる〜

ハローワークは、無料で求人を掲載できる便利なサービスですが、応募がなかなか来ない背景には、「伝わっていない」「見えていない」ことが大きく関係しています。
■求職者とのミスマッチ
■画一的で伝わりにくい求人票
■職場の雰囲気や働く人の情報がない
■採用活動にかけられる時間や労力が限られている
これらの課題を解決するには、「自社の魅力を、どう伝えるか」を見直すことが必要です。
たとえば、写真や社員インタビュー、働く人たちのストーリーなどを通して、ただの「求人」ではなく、「どんな人が、どんな思いで働いているか」が伝わると、求職者の反応は大きく変わります。
カケハシプラスは、求人票だけでは伝えきれない「会社の魅力」を、わかりやすく・親しみやすく届けるお手伝いをしています。
ハローワークに求人を出しても反応が薄い、伝え方に悩んでいる、そんな時こそ、「伝える方法」を変えることが突破口になります。
私たちカケハシプラスとカケハシが、御社と応募者の間にある“見えない壁”を取り払い、「この会社で働きたい!」と思ってもらえる採用をサポートします。