
就職活動を行う上で必ず作成するのが、履歴書とエントリーシート(ES)です。
しかし、「書き方がわからない」など、履歴書とエントリーシートの作成に不安を感じている人はいませんか?
そこで今回は、内定率がUPする高校生が抑えるべき履歴書とエントリーシート作成のコツについて、解説していきます。
履歴書とエントリーシートの基本

まず初めに履歴書とエントリーシートの違いについて解説しましょう。
履歴書とは、読んで字の如く自分の「履歴」を記載する書類なので、学歴や資格やスキルを記載する項目があり、コンビニや文房具屋など様々な場所で購入ができますし、インターネットでダウンロードすることもできます。
定型のフォーマットがあり、どの企業に提出する場合も基本的に記入項目は同じです。
【履歴書に記載する内容】
・名前や住所、年齢といった個人情報
・学歴
・職歴(これまでに経験したアルバイトなど)
・志望動機
・自己PR
エントリーシートとは、企業側が独自に作成した応募書類で、応募者に聞きたいことを記載した書類のため、内容は企業によって様々です。
多くの企業で、自分の会社に求める人物像に合わせた質問が、設定されていることが多いのが特徴です。
履歴書の項目に「自己PR」と「志望動機」を記載する箇所があるため、エントリーシートの提出が求められた場合、履歴書の提出は不要かと思われますが、応募者の履歴を知るためにも履歴書とエントリーシートを両方提出する場合が多々あります。
自己PRと志望動機を履歴書とエントリーシートどちらにも記載する必要がある場合は、履歴書に要点のみを記載し、エントリーシートに詳しく記載するようにしましょう。
企業側から求められた提出内容をしっかりと確認して、提出漏れがないようにしましょう。
履歴書の書き方Q&A

履歴書はパソコンで作成しても良い?
履歴書は手書きのイメージがありますが、企業側から指定がない場合はパソコンで作成しても構いません。
ただし、手書きの方が個人の性格が伝わりやすいので、履歴書は手書きすることをおすすめします。
学歴はどこから書くの?
履歴書には、学歴を記入する箇所がありますが、学歴をどこから書くかは決まっていません。
多くの場合、義務教育の部分は省いても良いとされているので、現在の高校に入学した年月から卒業する見込みの年月を記入しましょう。
住所や学歴など省略して記入するのはOK?
住所や学歴、資格の名称は省略せずに記入をしましょう。
住所は、同じ県内もしくは市内の企業へ応募する場合でも、必ず都道府県名から記入しましょう。
丁目や番地も「-(ハイフン)」を使用して省略せずに記入し、集合住宅に住んでいる場合は、マンションもしくはアパート名と号室を、略さずに記入しましょう。
また、学歴においても「高校」は「高等学校」と記入し、「普通科」「商業科」といった学科も記入します。
取得した資格名も省略せずに記入し、取得した級も省略せずに記入しましょう。
なお、主催団体が異なる検定がある場合、主催団体名から記入するようにしましょう。
複数資格を取得している場合、応募する企業に関連しそうな資格を選択して記入しましょう。
自己PR・志望動機で差をつけよう

自己PRには、自分自身の性格やこれまでの経験で学んだことなどをアピールする内容を記入し、志望動機には「なぜこの会社を志望するのか」を記入しましょう。
就職活動において、自己PRと志望動機はとても重要な要素です。
他の就活生と差をつけやすいため、会社を志望する熱意や自身の人柄が分かるような文章を考えて記入するようにしましょう。
効果的な自己PRの書き方
「責任感がある」「コミュニケーション能力が高い」など抽象的な表現だけでなく、それを裏付ける具体的なエピソードを加えるようにしましょう。
取り組んだことによって得られた結果や、自分自身がどう成長したのかも伝えましょう。
自分の強みを記入する際には、志望する企業や職種でどのように活かせるかを考えて記入すると良いでしょう。
心に響く志望動機の作り方
企業の事業内容・経営理念・特徴などをよく調べ、自分が共感できる点や魅力に感じる点を見つけましょう。
単に「御社の〇〇に魅力を感じました」だけではなく、それがなぜあなたにとって重要なのか、あなたがどのように貢献できるのかを結びつけましょう。
その企業であなたが働くことで、どのように成長したいか?どんなキャリアを築きたいのかという具体的な内容を示すと説得力が増します。
エントリーシート攻略法

エントリーシートは企業ごとに異なるため、それぞれの企業に合わせた対策が必要です。
まずは、企業がその質問をする理由を考えましょう。
例えば、「学生時代に力を入れたことはなんですか?」という質問では、あなたの価値観や取り組む姿勢を知りたいと考えられます。
また、企業のホームページなどで求める人物像を確認し、それに沿った内容で書くように心がけ、文章もダラダラとただ書くだけではなく、要点を簡潔にまとめられる練習をしておきましょう。
オリジナリティを出そう
多くの応募者の中から選ばれるためには、採用担当者の目をひく文章を書く必要があります。
抽象的な表現よりも、「いつ」「どこで」「何を」「どのように」「なぜ」「結果どうなったか」を明確にし、誰もが書きそうな一般的な内容ではなく、あなたならではの視点や考えを書きましょう。
また、可能な限り具体的な数字を示すことで、さらに説得力が増します。
高校生ならではのアピールポイントを入れよう

部活動の経験を活かす
部活動の経験は、高校生の大きなアピールポイントになります。
部活動を通じて培った忍耐力・協調性・リーダーシップなどを具体的に伝えましょう。
また、目標達成のために努力をしたこと、挫折から学んだことなど成長につながったエピソードは、大きなアピールポイントとなります。
学校行事やボランティア活動
文化祭や体育祭で企画や運営に携わっていた場合、そういった経験はプロジェクト管理能力や創造性のアピールになります。
また、在学中に取得した資格や検定はスキルや学習意欲の証明になりますので、簿記検定・英語検定・情報処理検定など、職種に関連しそうな資格があれば積極的にアピールしましょう。
地域清掃や福祉施設での活動など、地域のボランティア活動に参加した経験があれば、社会貢献への意識の高さをアピールできます。
アルバイト経験
学業と両立をしてアルバイトを続けた経験は、時間管理能力や責任感のアピールになります。
また、接客業のアルバイト経験あればコミュニケーション能力や、状況対応力が大きなアピールポイントとなります。
そのほかにも、売り上げ向上に貢献した・お客様から感謝された・店長から評価されたなど具体的な成果があれば、アピールポイントになるので記載しておきましょう。
よくある失敗例と対策

よくある失敗例①内容が抽象的すぎる
「頑張ります」「熱意があります」など抽象的な表現だけでは、採用担当者に具体的なイメージが伝わりません。
「いつ」「どこで」「何を」「どのように」行い、「どんな結果」になったのかを明確にしましょう。
よくある失敗例②企業研究が不十分
志望動機が表面的で、企業の特徴や事業内容への理解が浅いと感じられると不利になります。
企業のホームページや採用情報、会社案内などを熟読し、その企業の特徴や強み、理念について理解を深めましょう。
可能であれば、その企業の商品やサービスを実際に利用してみるのも良い方法です。
よくある失敗例③誤字脱字や記入ミス
誤字脱字や記入漏れなどの記入ミスは、注意力や細部への配慮が足りないと判断される恐れがあります。
書き終えたら必ず見直しを行い、可能であれば先生や家族など第三者に確認してもらいましょう。
特に、氏名・住所・電話番号など基本情報の誤りには注意しましょう。
よくある失敗例④コピー&ペースト
複数の企業に同じ内容の志望動機や自己PRを使い回すと、熱意が伝わらなかったり準備不足と捉えられます。
各企業ごとに内容を調整し、その企業ならではの魅力や自分との相性について具体的に記入しましょう。
よくある失敗例⑤ネガティブな内容を書く
失敗談を書くこと自体は問題ありませんが、そこから何を学び、どう成長したのかが示されていないと逆効果になります。
失敗や挫折のエピソードを書く場合は、必ずそこから学んだことや改善した点・今後の願望を含めるようにしましょう。
まとめ

今回は、内定率がUPする高校生が抑えるべき、履歴書とエントリーシート作成のコツについて解説してきました。
履歴書やエントリーシートは、採用担当者があなたを知る最初の手がかりです。
この記事で紹介したポイントを押さえ、あなたらしさが伝わる魅力的な応募書類を作成しましょう。
重要なポイントをもう一度おさらいします。
抽象的な表現よりも、具体的なエピソードや数字を用いて説得力を高めましょう
企業の特徴や理念を理解するために企業研究を徹底して行い、志望動機に反映させましょう
部活動や学校行事、アルバイトなどの経験から得た学びや成長を前面に出しましょう
履歴書やエントリーシートを提出する前に、誤字脱字や記入ミスがないかどうかを複数回確認しましょう
履歴書やエントリーシートの作成は時間がかかる作業ですが、丁寧に準備することで内定への可能性が大きく広がります。
自分自身と向き合い、自分の強みや志望企業との相性を深く考えることは、就職活動においてとても大切なことです。
この記事を参考に自信を持って応募書類を作成し、希望の企業への第一歩を踏み出してください。