
高校生以上の大学生や専門学生が就活を行う際にはスーツを着用していますが、高校生もスーツが必要だと考えている人はいませんか?
そこで今回は、高校生の就職面接ではスーツが必要なのか?スーツを選ぶ際のポイントから、高校生のための面接ガイドなどをわかりやすく解説していきます。
高校生の正装は制服である

就活を始めるにあたり、多くの人が「就活時の服装=スーツ」と考えてしまいますが、実は必ずしもスーツを着なくてはいけないというルールはありません。
特に多くの高校生が毎日着ている制服は、スーツと同じ正装なので制服で就活をしても問題はありません。
そのため、就活をする前にスーツを購入する必要はなく、すでにスーツを購入してしまった人や定時制高校に通っているなどの理由で制服がない人以外は、制服で就活を行いましょう。
面接に挑む前にチェック!服装完全ガイド
制服で就活を行う上で、身だしなみはとても重要です。
特に面接に挑む前には、制服を正しく・清潔に着こなして、面接官に良い印象を与えましょう。
以下のポイントを面接前にチェックしてみてください。
身だしなみ
靴や鞄のチェック
制服の状態

制服に皺やほつれがないか確認しましょう。
ブレザータイプの制服の場合、シャツにはしっかりとアイロンをかけ、ジャケットに嫌な匂いがないことを確認しましょう。
また、シャツやジャケットのボタンが取れかかっている箇所があれば、直しておきましょう。
女性の場合、スカートの丈が極端に短いと面接官に良い印象を与えないので、座った状態で膝が少し見えるくらいの丈に調整をしましょう。
身だしなみ

面接官に清潔感を印象付けるために、髪型はとても重要です。
髪の色は染めずに、黒髪にしておきます。
男性は短髪で髪が耳にかからない程度に短く切っておきましょう。
前髪は眉毛にかからない程度に短く切るか、サイドに流しておでこを出すことで清潔感を印象付けることができます。
髭が伸びている場合はしっかりと剃っておきましょう。
女性の場合、肩よりも髪が長ければ一つにまとめておきます。
また、前髪も男性と同様に眉毛にかからない程度に短く切るか、サイドに流してピンで留めておきましょう。
大学生や専門学生が就活を行う場合、清潔感を印象付けるためにナチュラルメイクをしますが、高校生は無理にする必要がありません。
制服は着崩すことなく、ボタンはすべてきちんと留めて、ネクタイやリボンは緩すぎない程度に位置を調整しておきましょう。
靴や鞄のチェック

靴は学校指定のものを履きましょう。
もしも指定の靴がない場合は、スニーカーなどのカジュアルな靴は不適切なので、黒色のひも靴または革靴を準備しましょう。
靴が汚れていると、面接官に良い印象を与えられません。
面接前に付着している汚れは必ず取り除いておきましょう。
面接に向かう際の鞄は、学校指定の鞄で構いませんが、ない場合はなるべくシンプルなビジネスバックを準備しましょう。
学校指定の鞄を持参する場合、キーホルダーなどの装飾品は取り外しておきましょう。
スーツ選びのポイント

定時制高校に通っているなどの理由で制服での面接が難しい場合は、スーツを準備しましょう。
就活に適したスーツ選びのポイントは以下の通りです。
予算は2万円から3万円で兄弟のお下がりや中古も検討に入れる
ネットショップでの購入は避ける
汗染みが目立たないものを選ぶ
洗濯機で洗えるものを選ぶ
腕を上げて動きやすいか、肩幅が合っているかを確認する
ワイシャツは白色で、皺になりにくい素材を選ぶと良い
近年、スーツの価格は高騰しているため、新調をすると高額になる可能性があります。
そのため、最近ではスーツ専門店だけでなく、ユニクロなどのファストファッションブランドでも、リーズナブルなスーツが販売されています。
まずは、そういった店舗で自分に合ったスーツを探してみると良いでしょう。
実際に商品を試着することで、自分の体にフィットしているかを確認できるため、ネットショップでの購入は避けましょう。
「就活時だけスーツを利用したい」「購入する資金がない」
そういった人は、兄弟や知人からスーツを譲ってもらったり、中古販売店で購入する方法も検討してみると良いでしょう。
就活中は外を歩く機会が多く、汗をかきやすいため、汗染みが目立ちにくいものや、洗濯機で洗えるスーツを選ぶと良いでしょう。
また、ワイシャツは白色で洗濯をしても皺になりにくい素材のものを選びましょう。
高校生の面接ガイド

面接は単なる質問回答の場ではなく、企業側があなたという人間を知り、一緒に働けるかを判断する場です。
面接の練習を何度もして、覚えたことを披露する場ではありません。
緊張をするかと思いますが、企業側に自身を売り込むような気持ちで挑むと良いでしょう。
面接の種類を知っておこう
面接官数名と応募者1名で行う個人面接や、複数の応募者で行う集団面接があります。
個人面接では、一人一人とじっくり話すことができるため、履歴書に書かれていることを掘り下げて質問されたり、志望動機について詳しく教えてほしいと言った質問をされることがあります。
また、面接官の視線がすべて応募者ひとりに向けられるため、緊張しやすいのも特徴です。
集団面接は、企業側が複数の応募者を効率よくみることができ、他の応募者と直接比較することができますが、応募者側は他の応募者と同じ回答にならないように、立ち回る必要があります。
そのほかにも、複数の応募者でグループを作って与えられたテーマについて話し合う、グループディスカッションを採用している企業もあります。
グループディスカッションでは、チームでの作業能力や他者との協力姿勢を見られたり、自身の意見を適切に伝えられる能力があるかどうかなどを評価されます。
面接前の準備はしっかりと
面接前に企業の事業内容や特徴、同業種企業には負けないところなどを企業のホームページや、企業説明会などで配布された資料を読んでおくと、面接時のネタになります。
また、OBやOGがいる場合は事前に面接でどんな質問をされたかを聞いておくと、突然変な質問が来ても身構えることができます。
面接時の言葉遣いに気をつけよう
面接官にしっかりと自身の思いを伝えるために、はっきりと聞き取りやすい声で話しましょう。
「っす」「逆に」「ってか」などの若者言葉や、「えーっと」「あのー」などのタメ口と思われる言葉遣いは、面接官に良い印象を与えませんので、使わないように気をつけましょう。
また、質問された内容がわからない場合は「申し訳ございませんが、もう一度質問内容を教えていただけますか?」「今質問いただいた内容は〇〇という解釈で合っていますか?」と言って、正確に質問内容に答えられるようにしましょう。
よくある質問と解答例
面接時によく聞かれる質問と解答例を紹介します。
自己PRをお願いします
この質問は、どこの企業でも必ずと言っていいほど聞かれる質問です。
高校生活で培った強みを具体的なエピソードと共に伝えられると良いでしょう。
例えば、自身の最後まで諦めない性格を企業へアピールしたい場合は、入部していた部活や勉強などを例に挙げて話してみましょう。
志望動機を教えてください
この質問も、必ず聞かれる質問です。
応募前や面接前に調べた企業の特徴や、同業種企業に負けないところを交えながら、なぜその業界・企業に興味を持ったのか?高校生活での学びをどう活かせるのか?を伝えてみましょう。
例えば、入社を志望している企業が同業種企業には負けない製品を作っている場合、その製品が持っている魅力や実際に使用していることを伝え、高校で学んだ知識を活かしてより良い製品を作っていきたい、と考えたことを話してみると良いでしょう。
学校生活で頑張ったことを教えてください
企業側は、単純にあなたの思い出話や自慢話を聞きたい訳ではありません。
あなたの努力する姿勢や粘り強さ、課題に対する取り組み方と周りの人との協調性などを探るために、質問されています。
文化祭や体育祭での出来事を例に、自身が取り組んだ内容やクラスメイトと協力をして頑張ったことを話してみると良いでしょう。
あなたの短所を教えてください
この質問では、自己分析力や短所を改善しようとする意識を確認しています。
そのため、自身の短所を伝えた上で、どのように改善しようとしているか、自己成長をしようとしているかを話してみると良いでしょう。
最近どんな本を読みましたか
この質問は、知的好奇心の有無や学習意欲、自己啓発の姿勢などを確認しています。
最近読んだ本として漫画を挙げる場合、面接官によって悪い印象を与えてしまう可能性がありますが、漫画から何を学んだのか?私生活でどのように活かせると考えたか?など、自身の考えをしっかり伝えることができれば良いでしょう。
面接時にスーツは不要?業種別の服装の違い

多くの企業で面接時の服装はスーツを指定していますが、中には面接前の案内で「スーツの着用は必須ではありません」「面接時の服装は自由です」など、スーツが不要である企業も少なからずあります。
制服がある場合は制服を着れば問題ないのですが、定時制高校に通っている場合など制服が手元にない場合は、参考にしてみてください。
スーツを指定する業種とスーツを指定しない業種一覧
スーツを指定する業種は、以下の通りです。
金融(銀行) 保険会社 会計事務所 公共機関
また、スーツ不要とする業種は、以下の通りです。
IT企業 デザイン関連 広告代理店 ゲーム制作会社 Web制作会社
今回挙げた業種に当てはまる企業へ面接に行く場合、必ずしもスーツが不要ということはありませんので、必ず面接前に企業へ確認をするか、企業から案内された内容を確認しましょう。
スーツ不要の場合の服装ガイドライン
スーツ不要としている企業へ面接に行く際の適切な服装を紹介します。
男性の場合は、白シャツやポロシャツにネイビーや黒のジャケットを羽織り、ズボンはチノパンなどダボっとしていないタイプのズボンが適切です。
女性の場合は、ブラウスに同じくネイビーや黒のジャケット、スカートが適切です。
ブラウスは胸元がパックリ開いているものは好まれませんので、首元までボタンで留められるものを選びましょう。
また、汚れているもの・毛玉などが付いていて、不衛生に感じるものはNGですので気をつけましょう。
まとめ

今回は、高校生の就職面接にスーツは必要なのか?と、面接と服装ガイドを解説しました。
高校生の正装は制服ですので、制服がある場合は新たにスーツを準備する必要はありませんが、定時制高校に通っているなどの理由で手元に制服が無い場合は、スーツを準備する必要があります。
しかし、スーツは近年高騰しているため、就活の期間のみ使用する場合は、兄弟や知人からスーツを譲り受けたり、ファストファッションブランドでリーズナブルなスーツを購入することをお勧めします。
また、企業によっては就職面接時のスーツ着用を不要としている場合がありますので、そのような場合はシャツやポロシャツの上にジャケットを羽織るなど、清潔感のある服装が適切です。
面接は単なる質問回答の場ではなく、企業側があなたという人間を理解し、共に働けるかを判断する場です。
面接は暗記した内容を披露する場でもありませんので、企業側に自身を売り込むような気持ちで挑むと良いでしょう。